味覚障害(みかくしょうがい)
病態と症状
味覚障害とは、食べ物や飲み物の味を感じる力が低下する、あるいは正常とは異なる味を感じる状態を指します。
味覚障害は、口腔や鼻腔、神経系、また全身的な疾患によって引き起こされることが多く、生活の質に大きな影響を与えることがあります。
当院で可能な検査
味覚障害の原因を特定するため、まずは問診や視診を行います。次に細菌感染の関連がないか、口腔内培養検査を採取します。亜鉛欠乏や全身疾患の有無を確認する血液検査を行うことがあります。味覚障害には嗅覚の異常も併発していることがあるので、軟性内視鏡を用いて鼻内に異常がないか観察をします。
治療
味覚障害の治療は、原因によって異なります。亜鉛不足による場合は亜鉛補充療法を行うことがあります。また、喫煙やアルコール摂取の過多が原因の場合、生活習慣の見直しが必要です。糖尿病や甲状腺疾患などの全身疾患に伴う味覚障害の場合は、これらの基礎疾患を適切に治療する必要があります。口内細菌感染が原因となる場合は薬剤を使用することに加え、口腔ケアも重要となります。