Bell麻痺(べるまひ)
病態と症状
Bell麻痺(ベル麻痺)は、特発性顔面神経麻痺とも呼ばれ、片側の顔面神経が急に麻痺する病気です。顔面神経は表情筋をコントロールするため、麻痺により片側の顔が動かしにくくなり、目や口が閉じにくくなります。その他、涙や唾液の分泌異常、味覚異常などの症状を伴うこともあります。原因は明らかではありませんが、ウイルス感染や血流障害、免疫反応が関与していると考えられています。
当院で可能な検査
Bell麻痺の診断は、まず症状や病歴をもとに行われます。特に顔面の片側だけが麻痺しているかを確認することが重要です。重症度や予後を評価するために、麻痺の程度を評価します。耳の疾患を除外するために聴力検査を行うことがあります。脳疾患を疑う際はご紹介の上、MRIやCTスキャンを実施することもあります。
治療
Bell麻痺の治療は早期に行うことが重要です。最も一般的な治療法は、顔面神経の炎症や浮腫を抑えるためのステロイド薬の投与です。また、ウイルス感染が原因と考えられる場合は、抗ウイルス薬を併用することもあります。症状の改善には数週間から数カ月と時間がかかることがあります。